| P230JP KSC | |
| ガス・ブローバック | |
![]() ※このページの本文は、2003年4月22日に作成してWeb上にアップしたテキストです。 <実銃データ> (P230-9mmポリス) 口 径:9mm×18(9mmポリス) 重 量:460g 銃身長:92mm 全 長:168mm 装弾数:7発 初 速:315m/sec 322J(弾丸6.5g) <SIG社とSAUER社> SIG社(スイス工業社)は現代銃器産業において、良質な製品を供給しているメーカーとして有名だ。 しかし、実はSIG社は、フォークリフトやクレーン等の特装機器から食品の包装機器まで生産している総合工業企業なのである。銃器生産はあくまでその一部門なのだ。 グループ子会社には競技銃のヘンメリー社(ドイツ)、狩猟銃のザウエルu.ゾーン社(ドイツ)、米国内の銃器販売担当のSIGアームズ社(アメリカ)等があり、SIG社は10数社を抱えている大企業だ。 SIG P230の生い立ちの前に、弾薬について若干の説明が必要だろう。 1960年代から70年代にかけて、7.65×17mm(.32ACP)弾を使用するワルサーPP/PPKが 主力警察弾薬だった旧西ドイツ警察は、カウンター・テロの必要性から、より強力な拳銃弾を求めるようになっていた。 それまでの7.65×17mm(.32ACP)や9×17mm(クルツ=ドイツ語読みで「短い」の意味。英語読みはカーツ)では非力すぎ、9×19mm(パラベラム、ルガー弾)では威力は申し分ないものの、貫通力が強すぎるのと、使用する銃器が大型のものばかりだったことを勘案した旧西ドイツ当局は、両者の中間的な火薬量の弾薬を開発することを各方面に打診した。 結果、かつてワルサーPPに試験的に使用していた9×18mm弾が着目され、ワルサー社は1975年に新型9mmポリス弾(9×18mm)を完成させる。 SIG社はこのことに注目し、1977年に中型拳銃P230を完成させ、西独の制式銃トライアルに参入した。 ところが、西独トライアルの条件はSIG社の意に反して、西独当局により途中で使用弾薬が9mmポリスからより強力な9mmパラベラムに変更されてしまい、SIG社P230は脱落した。 しかし、名銃ワルサーPPKの性能を凌ぐポテンシャルを持つ現代中型拳銃として、P230はその後、各国の公的機関に採用されていく。 日本警察のSPや麻薬Gメン、私服捜査官などはそれまでワルサーPPK/Sを使用していたが、1995年頃から1990年型P230/230SL最終型を採用している。使用弾は9mmクルツ(9×17mm)だ。
P230はさらに改良が加えられ、P232がリリースされている。P230シリーズは販売会社やOEMまで含めると膨大な機種があり、よほどの研究家でないとこれをすべて網羅して把握することはできない。それほど多くの種類のP230が存在するのだ。 日本警察もそれまで採用していた1990年型P230から、日本専用の機種をSIG社に開発依頼し、そのP230は1990年代の終盤に日本警察によって採用された。 俗称でP230JPと呼ばれるものがそれであり、JPは正式型番ではない。 P230JPは、日本国内では新中央工業を吸収した総合インダストリアル企業である株式会社ミネベアがOEM生産するといわれている。 P230JPはコック&ロックができない機構にし、大き目の手動セイフティを追加したもので、薬室に弾が装填されているときでも、ハンマーが起きていてはセイフティがかからないようになっている。 薬室に装填したまま保持していて撃発するには、ハンマーを起こすとセイフティノブが連動して安全装置が解除されてシングルアクションで撃てる。あるいは手動でセイフティを解除して初弾をダブルアクションで撃つかだ。 また、拳銃を失くさないようにランヤード(最近は螺旋状の樹脂紐を使用)を結びつける金属製リング部品を銃把(笑)下部に設置している。これはP230では日本向けモデルだけの仕様であり、日本警察が徹底して安全に気を使っていることがわかる。 この部品は旧来の官製拳銃には内外問わず必ずついていたものだが、CQB(クロス・クォーター・コンバット=近接戦闘)向け拳銃にも必須の部品であるのが最近の傾向だ。 従来の日本警察は.45コルト、.45ACP、.38スペシャル、.38ACPなどの弾薬を使用する拳銃を配備していたが、それよりも更に威力のない.32ACP(7.65×17mm)弾仕様として特別に設計させている。 日本警察が威力のない弾薬に変更していくのは、「オーバー・ペネトレーション」と呼ばれる過貫通力を嫌ってのことだ。つまり、狙撃目標の人体を貫通して犯人以外に弾丸が当たってしまうのを極力避けたいがためだ。某警察関係情報によると、さらに小型の.22口径仕様の拳銃を近い将来制式採用する動きもあるようだ。 米国内では、9mm弾でさえ犯罪者の防弾チョッキに阻まれるので、警察用サブマシンガンは5.56mmライフル弾用の機種に変更してきている。だが、日本警察はそうした時期に、今頃、9mm弾仕様のサブマシンガンH&K社MP5を大量採用したりしている。このあたりの弾薬選択については、カウンター・テロの有効性を第一に置き、より強力弾薬に代替しつつある世界の流れとは逆行する現象を日本においては見せているところが興味深い。 というか、日本の当局の時代認識は、世界の情勢より30年くらい遅れているのかも知れない。 SIG P230は日本警察にかなり配備が進んでいるらしいが、制服警官でなく秘密捜査官中心に配備されているので、なかなか我々の眼に触れることがない。 面白い実話がある。 私がよく行くトイガンショップで、一時期、P230用のホルスターを求めて訪問する客が増えたそうだ。 聞くところによると、公的機関に勤務する方々で、官給品のホルスターよりも使い勝手のよいホルスターを求めて自弁で配備するためだそうだ。つまり実銃のP230を市販品の米国製や日本製(トイガン用)のホルスターに入れるのだ。 警察官の装備品は、制服警官以外では自弁も多く、制服警官の中でも白バイ隊員の冬用皮ジャケットやブーツはかつては自弁のものが多かった。 そのホルスターを買いに来た公務員が、お気に入りのホルスターからP230を抜いて使用する状況が頻繁に発生しないことを祈るばかりである。
<トイガンについて>KSC P230JP 発射方式:ガス・ブローバック(フルストローク&フルオープンシステム) 使 用 弾:6mmBB弾 装 弾 数:12+1発 初 速:61m/sec-0.37J(0.2gBB弾) バ レ ル:アルミ製/内径6.05mm 全 長:169mm 重 量:420g 材 質:ABS KSC P230JPの説明の前に製造元であるKSC社について紹介しよう。 KSC社は、世界で初めてモデルガンを作ったMGC(モデルガン・コーポレーション)と業務提携をしてトイガンを開発・製造していた会社である。 MGCは本店を東京上野に置き、埼玉県浦和(現さいたま市)に工場を持っていた会社で、モデルガン界の先駆者であり、1960年代初期から30年以上に渡り日本のトイガン界をリードしてきた。 ところが、モデルガンの雄であっても、エアガン人気がモデルガン人気を上回った1980年代後半から業績に陰りが見え始め、起死回生を計るためエアガンにも力を入れ、名作べレッタM93Rやブローバック・ガスガンのグロック・シリーズを市場に投入した。 しかし、後発メーカーに食われたトイガン・マーケットを獲得するのはモデルガン全盛時代のようにはいかず、90年代中盤に入って経営不振が顕在化し、MGCは法人組織としては業界から撤退した。 もともとMGCは、早くから製造や開発を提携外注にこれを担当させて投資コストの低減を図る経営形態を採る会社であった。 MGCの功績は大きい。 それは、「実銃でない銃の楽しみ」というものを知る機会を多くの人に提供したのみならず、その玩具銃の製造を手がけた関連会社に「技術とノウハウ」という遺産を残したことだ。 MGCには小林太三氏という不世出のトイガン・デザイナーが存在したことも業界をリードする推進力となっていた。 MGC時代の小林氏といえば、六研の六人部登氏と並んで、モデルガン界の竜虎、否、神様といった存在だった。MGC時代のユニークな機構のモデルガンは、小林氏の功績だが、MGCエアガン時代の傑作といえば、M93Rとグロック・シリーズだ。 MGC活動停止間際、MGCを去った小林氏はタニオコバを起ち上げる。 MGC活動停止後は、タイトー社がMGCモデルガンの金型を使ってMGC時代の製品群をリリースし、タニオコバが技術を生かして新機軸を展開する中、MGCでM93R、グロックを製造していたKSC社は独自ブランドで次々と新製品をリリースしていった。 KSCは独自ブランドとしては日が浅いが、MGC時代から続く長年の技術の蓄積はひとかどのものだ。 特にエッヂを利かしたプラスチック成型技術、仕上げの入念さは、マスプロ製品と思えないくらい優れており、プラ成型技術で業界一とされるマルシン工業の製品を凌ぐ仕上がりを見せる製品を私たちは手にすることができる。 KSC P230JPはそれまで発売していたP230シリーズのニューバージョンとして2001年夏に発売された。 P230JPには、ハードキックという新メカが採用され、ブローバックの反動を強く体感できるものとなっている。このシステムは、かのWA社(ウエスタン・アームズ社)の同業他社提訴事件で発売時期が見送られていたものだが、晴れてKSC社の全面勝訴により、ピストンを機関部に搭載した新システムを市場にお披露目したものだ。
外見の仕上げは、KSC得意のリアル仕上げで、カスタムガンと見間違うほど丁寧な仕上がりであり、金属にブラック・マット仕上げをしたものにしか見えない。つまり、エッヂが立って角がキチッっとしており、表面のプラの「ヒケ」や「割れ」は全く見られず、平面も機械加工で削りだしたかのように成型されているのだ。特にトリガー・ガードの外側などは横方向に機械加工の跡まで再現しており、こういったプラスチック成型はどうやったらできるのだろうか、と感心する。 手にとって「軽さ」を体感するか、銃口とマガジンボトムのガス注入口を見ない限り、このガンを見てプラスチック製のトイガンだと思う人は少ないのではないだろうか。
テカテカ光るのみが実銃だと思い込んでいる素人でなく、多少銃のことを知っている人ほど、「ハメられる」仕上がりといえる。 この仕上がりを量産タイプの市販品のエアガンで実現してしまうことは、並大抵のことではないと思われる。 デコッキングレバー、セイフティ等の作動も実銃と同じ動きをする。KSCの技術に改めて敬服する次第だ。 また、KSC P230JPのパッケージには、豊富なイラストを織り交ぜてP230の歴史や機種紹介をした小冊子が取扱説明書として同封されており、ユーザーを大切にして、製品に自信をもっている印象を受け、非常に誠意が感じられて好感が持てる。 <実 射> 装弾数は12+1発。マガジンはかなり幅の薄いタイプで、実弾サイズでは.32ACPはおろか.22LRさえ納まりそうにない薄さだ。 これについてはKSC側も取扱説明書において、「小型マガジンはガスガンの持つ長所・短所が顕著に現れてくるという特性があります」と注意を喚起している。この注意書きも極めて詳細に解りやすく記述されていて、ここからもKSCの企業としての真摯な姿勢がうかがい知れる。 実射してみる。 発射音が実銃の音を小さくしたようでなかなか迫力がある。内臓ピストンで増幅された反動が手にビシッと伝わる。極めて快調に作動する。連射を早い速度で行っても、トラブルはない。
ところが、マガジン・フルロード2回目あたりから速射すると数発ごとにジャミングするようになった。停止したエジェクション・ポートから覗くとBB弾が2発チャンバー周りに噛み込んでいる。マガジンを抜いて噛み込んだBB弾を落としてから連射を続けると数発撃つごとにこの症状が出る。取扱説明書にある指定オイルで機関部に注油しても、ジャミングが発生する。実銃ならたまったものではない。命取りだ。実銃の世界でなくとも、このままでゲームに使用したら「生き残り」はできないだろう。 1980年代初期のカート式エア・コッキングの連射は、たとえジャムが起きたときに敵にヒットされようとも、手動操作のため、それは未熟な操作による自分の責任といえた。 しかし、ガス・ブローバックのジャミングは構造的なものであるので、どんな射手が撃ってもジャムるのである。ガン如何でゲーマーの命運を分けてしまう厳しさは実銃に通じる。 <ジャミング考察> ジャムの原因を探ってみよう。症状から推定原因を辿ることしかできないが、ジャミングした状態を観察すると、以下のことが事実として起きている。 1.次弾はチャンバーに装填されていることもある。 2.BB弾は2発ないし3発がマガジンから飛び出して噛み込み、機関部閉鎖不全を起こしている。 3.マガジン・リップ部の変形は見受けられない。 4.ハード・キック・シリンダー・ノズルはスライド後退時は遅延しながらもスライドと同調して後退すべきところ、ノズルが前方に伸び放しになっていることがある。
エジェクション・ポートにスポットライトを照射して高速度カメラで拡大撮影すれば、ジャムの正確な状態が把握できるのだろうが、機材がないため叶わない。肉眼で凝視したが、私の心眼を以ってしても見えなかった(あたりまえだ)。 ジャミングというのは、実銃の世界でもそうだが、一つの原因によるものでなく、いくつかの原因が複合的に影響し合って惹起されるものだ。それはガスガンやモデルガンであっても、自動装填式の場合は同様である。 KSC P230JPでは、BB弾発射後、スライドはHKシリンダー・ノズルを引きずりながら後退する。それは充分なパワーを弾丸がチャンバーから飛び出すまで与え続けるための、実銃のショートリコイルと同じような作用を狙ったものであり、同様のシステムはマルイの電動ガンにおける可動式ノズルにも採用されている原理だ。 KSC P230JPの場合、スライドを手動で後退させ、第1弾をチャンバーに装填する時、ゆっくりスライドを前進させると(実銃では厳禁。スライドはパッと放して勢いよく前進させて初弾をセットするのが常識)、ノズル下端の部分に押されたBB弾は一度マガジンリップから飛び出るように跳ねてマガジンを離れ、その後前進してきたノズルを含めた機関部に押されて行き場がなくなりチャンバーに入っていく。つまり、BB弾に何かがいつも接触していてガイドしながらルートを進行するのではなく、一瞬宙に浮き、直後に外的力で捕捉されるのである。 1980年代初期までのロンドンの地下鉄の自動改札は、キップを穴に入れると吐出口ではそのキップを空中に舞い上げ、乗客はそれをパッと手でつかむという今では考えられない 「人に優しくないオートマチック」だった。KSCのP230JPのBB弾装填構造も、その自動改札機のように、一瞬物体を空間に放り投げる構造なのだ。 また、マガジンリップに納まっているBB弾を前方へ押し出す時に接触する機関部は、ノズル下部の突起部分だ。その部分がBB弾の上端を押してBB弾をリップから離脱させる。これは実銃でも同じような原理であり、前進する機関部はカートリッジの上端を押してチャンバーまで弾を運ぶ。
ところが、エアガンの場合、実銃通りのこの原理を採用すると、思わぬトラブルを招く。実銃の場合は、強力なスプリングで縦方向に下から押し上げられて強力なマガジンリップで押さえられている円筒状のカートジッジを横方向に押し出す構造だ。 マガジンスプリングというものは極めて強いバネであり、小銃の30連マグなどはクリップを使ってマガジンフォロワーを押し下げないと、テンションがきつくて全弾手で装填できない程だ。 また、そのテンションを支えるマガジンリップは、マガジンの中で極めて重要な部分であり、これの形状、強靭性如何で機関部回転における送弾良好性を確保するといっても過言ではない。 たとえば、米軍M16のマガジンはアルミ製、スチール製、プラ製と3種類あるが、ベトナム当時多用されたアルミ製は信頼性に乏しく、一番強くて信頼性の高いマガジンリップを有するものはプラ製のものだった。しかし、コストの関係から、スチール製が支給されているのが現状だ。よく兵士が携行するマガジンを選別する時に、ヘルメットや固いところにコンコンとマガジンを当ててから携行するが、あれはマグ内のカートリッジを均一に詰め並べるのと、マガジンリップがしっかりと利いているかを確かめているのである。 さて、実銃と同じ構造でエアガンのケースレスBB弾を前進装弾する際には大きな問題が立ちはだかる。BB弾は実弾の円筒形と違って球体である。それの上部を叩くようにして横方向に押したらどうなるか。ゴルフで言うところのトップの状態でスピンをかけ、マガジンリップから飛び出させることになり、BB弾ははじかれて勢いよく飛び出す。KSC P230の場合、その飛び出したBB弾を空中キャッチしてチャンバーに押し込むのだ。この際、場合によっては次弾も上から押さえつけるフタがなくなった状態になって飛び出してしまう。 あるいは、スライドが後退する時に同調してディレート・バック(遅延後退)するピストン・ノズルが次弾の頭を今度は後方に向かってこすり付けるようにスピンさせ、それにより次弾以降の何発かがマガジンリップから飛び出す。 KSC P230JPのジャムの場合において、ジャムでスライドがストップした時に次弾がチャンバーに装填されていることがあるのは、スライドが前進時のものかも知れない。 何故ならば、先に述べたように、KSC P230JPは一度空中に投げ出されたBB弾をノズルが捉えてチャンバーに弾を込める構造のため、マガジンリップからはじき出された2〜3発のBB弾のうちの1発が機関部や別のBB弾に押されて勢いよくチャンバーに飛び込むことも考えられるからだ。この際、ガチッと停止したスライドとは別に可動ノズルは慣性重量で前進し停止する。そのため、ジャミング時にノズルは伸びたままの状態となる。 この推論が正しいならば、正常な作動においてノズルがディレート・バックでスライドに遅れて伸びながら後退することを以って、ジャム時にそのノズルが伸びた状態だからといって、ジャム原因が発生した時期を「スライド後退時」に求めることはできなくなるのである。以上の点も状況証拠からみて推論として成立するのだ。 従って、ジャムの根本原因発生時期がスライドの後退時か前進時かは、チャンバーのBB弾の有無からは特定できない。 肉眼で見る限りでは、前進時にマガジンリップから弾を沢山飛び出させてジャムってしまっているようにも見える。 いずれにしても、実験を繰り返し、高速度カメラで撮影し、コマ割りにして機関部の動きを観察しないことには、KSC P230JPのジャミングの真の姿と原因はつかめない。 これが、マガジンリップの形状やチャンバー下部のBB弾誘導路の形状(KSC P230JPはBB弾のフィーディングレーン=誘導路そのものが存在しない)に問題があるならば、形状変更によって解決の方向に向かうかも知れない。 例えば、東京マルイのグロック26のようにマガジンリップを非常にタイトな形状にする等すれば、少なくとも次弾以降のBB弾連続飛び出しトラブル防止に役立つとも考えられる。 しかし、ジャミングの原因がマガジンリップのBB弾保持力不足によるものではなくて、私が推察するようなことが原因だとすると、これはもう構造的なことなので、ユーザーにはいかんともしがたいことであり、お手上げだ。せめて、機関部に適正な注油をして、ノズルの前後作動をよくする気休めに甘んじるしかない。 是非とも、メーカーはこの給弾システム形状周辺を研究して、東京マルイやマルゼンのようにマガジンリップが非常にタイトで、かつ、チャンバーまでBB弾のフィーディングレーンを備えたタイプに対策変更してもらいたいものだ。 ちなみに同業他社のマルゼンなどは、初期ロット以降も不具合が生じているというユーザーの声を察知したら、改善した対策製品をどんどん世にリリースしている。 KSCは「モノ造り」にかける情熱がひしひしと伝わるメーカーだけに、市販品の不具合・状態を冷徹に把握して、それをフィードバックさせて生産製品の品質向上にあたってほしいところだ。
<よく当たるP230JP>初速については、平均61m/secであり、最近のガス・ブローバック・モデルとしても低い方だろうか。弾丸は0.2g弾が適しているようで、可変ホップとの相性もよく、素直な弾道を描く。 命中率は私が5mの距離で1マガジン撃って、ジッポーより少し大きいショートホープの箱にほとんど命中した。 ただし、サイトはリヤが可動式なのだが上下域においてマッチしておらず、着弾は近距離では下に集弾する。 私は、サークルターゲットの弾痕を使ったエア・ソフト・ガンのグルーピング結果をあまり重要視しない。あくまで、目安として参考とする程度だ。 何故ならば、実銃のようにベンチで銃をバイス固定して発射したデータでないものが殆どだからだ。 銃はエアガンにしてもトリガーの引き方次第で着弾がずれるし、まして射手の技量によって集弾に大きく差が出る。 また、気温・気圧・湿度・風力といった外的要因によっても弾丸の着弾は大きな動きを見せる。 従って、気温や気圧等のデータを添えてベンチで行った集弾表示以外は、参考にはしてもあまりあてにしないことにしている。集弾データを表示するなら実験条件を明確に呈示するのは当然のことだと思う。それゆえ、私の命中精度の表現はいつも抽象的な私的表現をしているし、それでいいと思う。 逆に、どのような条件で撃っての結果かを明示せずにサークル・ターゲットの図を示したり、それにとらわれ過ぎるのは、情報の捉え方としては危険だと思うのだ。 KSC P230JPは総合的に見ると、誤解を怖れずにいうならば、「弾も出るモデルガン」と捉えた方がよいかも知れない。ジャム癖はあるにせよ、分解方法なども実銃にソックリだし、外見的には100点満点なのだから。 気になるトイガン独特の「軽さ」だが、実銃P230JPもKSCエアガンより100gほど重いだけであり、実銃9mmポリスに至っては40g重たいだけだ。 KSC P230JPは、テーブルの上に置いて眺めていると胸の鼓動が早まるような、そんな超リアル派ヴァーチャル・エアガンだ。 一風変わったホルスターとしては、旧東ドイツ警察・軍のマカロフ用実物ホルスターにSIG P230はピタリと納まる。インナーマガジン・ポケットにもマガジンがきちんと入り、まるであつらえたようで面白い。マカロフやワルサーPPKとP230は同寸に近いのだろう。 サム・ブレイク・アップ・ダウン・ショルダー・ホルスターの方はコネリー・ボンドの頃はとても流行ったが、最近ではさすがに時代遅れか?(^_^ ;
【追記】 NC加工とはナンバー・コントロールのことで、カット寸法、表面加工方法・仕上げ方法等をすべてコンピュータにデータ入力して専用機械で均一に加工するもので、最近の工業界では一般的な部品加工方法となっています。 このNC加工の優れている点は、誰が作業しても均一で思い通りの加工ができる点です。 但し、2003年現在、専用加工機器は大変高価で、設備投資費の関係から各種メーカーにおいても独自に機材を導入することが一般化するには至っておらず、昔ながらの「職人」の加工技術に頼っている部品製造業者もまだ多く残っています。 従って、各種メーカーや二次加工業者は、NC加工が必要と判断される製品については、専用加工機器を所有する業者に業務委託して部品加工するケースが多いようです。 (Apr,22.2003:by 元木正太 )
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| ガンモ所有のトイガン |