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※このページの本文は、2003年1月18日に作成してWeb上にアップしたオリジナル・テキストです。<実銃について> 口 径:7.62mm 旧NATO弾(.308) 全 長:625mm/806mm(ストック伸長時) 銃身長:225mm 重 量:4.27kg それは1992年の出来事だった。 ヨーロッパで開催されたミリタリーショーにおいて、訪れた者の度肝を抜いた銃が展示された。 その名はMC51。カテゴリーはサブマシンガンである。しかし、このMC51、ただのサブマシンガンではない。 それまでのサブマシンガンは9×19mm(38口径)の拳銃弾を使用していた。 これは、拳銃と互換性のある弾薬を使用するメリットと、反動制御が容易なためだ。 だが、MC51は旧NATO弾である7.62×51mmフルロード・ライフル弾を使用するサブマシンガンなのだ。 MC-51は、突撃小銃の傑作であるドイツH&K社のG3をベースにビル・フレミングが設計し、英国のF.R.オードナンス.インターナショナル社が英国特殊部隊への供給を目的として開発したものだ。 7.62mmライフル弾を使用するため、射程距離は従来のサブマシンガンと比べ物にならず、、有効射程は300mに達する。 近年の防弾ベストの性能は著しく発達しており、9mm弾では貫通しないことが多いが、7.62mm弾はレベル3までの防弾ベストならダンボールを撃ち抜くように貫通する。 射撃時のコントロ―ル性についても、フルオート射撃の時を想定してかなり手が加えられており、連射速度を下げることによって良好な命中精度を確保しているという。 「世界最強のサブマシンガン」。これはショー会場で配布されたカタログに記されたメーカーの自身溢れる謳い文句だ。 だが、7.62mm弾は強力なため、自衛隊の64式小銃においては火薬を減らした特殊減装弾を標準としたくらいである。 これは何も日本人が西欧人に体格が劣るからとの理由だけではない。 7.62mm弾のフルオート射撃は欧米人でさえ制御できないほど銃が暴れるのである。 そのため、米軍M14小銃はセミオートのみの射撃が常識だったし、英軍L1A1(ベルギー原産のFN社FAL小銃)に至ってはフルオート機能そのものを削除してセミ機能のみとしてしまった。 MC51はこのあたりも開発の射程に入れ、減速機構を採用して回転速度を落とすことによりコントローラブルな面を確保したのだろう。 しかし、貫通性だけを見た場合、5.56mm弾で十分なのではないだろうか、という疑問は払拭できない。 実際にMC51は、数年でSASや海兵隊SBSが採用を取りやめてしまっている。 事実、このMC51の5.56mm弾版のHK-53の方が英軍の特殊部隊に多く採用されており、実戦にも投入されている。 ![]() HK53/5.56mmはベースのG3小銃の出来がよいためか、なんら大きな問題は報告されていないようだ。 先のアフガン侵攻においても、多くの英国海兵隊コマンドゥやSAS隊員がHK53を携帯していた。 この場合も、HK53はフルオートのサブマシンガンとして携行したのだろう。 なぜなら、5.56mmになっても、特殊部隊隊員は英軍に限らず小銃はフルオート射撃をせずに、どんな場合でも正確にセミオートで射撃するように訓練されているからだ。 これは弾薬節減と射撃制御の点から重要なことである。 従って、HK53はアサルト・ライフルの代用としてではなく、あくまでフルオートで使用することを前提とした携行性の優れたサブマシンガンとして、あえて警備部隊や空挺部隊に配備したのだろうと思われる。 だが、私個人としては、ローラーロッキングシステムのディレートブローバック機構には疑問が残る。 M16のリュングマンシステムのように直接噴射ガスをボルトに吹き付ける構造ではないとはいえ、ローラーロックは構造が繊細すぎるからだ。 使用弾薬(実弾は様々なパウダーを用いる)により、ローラーをロックさせる溝の角度を微妙に変えた物でないと作動しないと聞く。同口径でも弾によりパワーが異なるのでキックバックの速度が違うからだ。これはつまり、専用弾薬でないとこの機構の銃が使い物にならないことを示す。 事実、AKなどの単純機構だと、地方の銃工でもコピーを作ることができ、その銃が十分に作動するが、東南アジアに出回っているG3のコピー品などはまったく作動しない。 ミャンマーでのカレン民族独立派の部隊にあるG3のコピー品なども、期待のできる作動を確保する物ではなかった。 軍用銃は、やはり、ソビエトのAKやそれをベースにしたイスラエルのガリル、世界の軍用銃から良いとこ取りしたチャンポン銃である韓国のK2など、ガスピストンでボルトを押し下げるガスオペレーティングロッド機構の物が信頼性が高いと思う。 私個人が戦場で使う軍用銃としてどれかを選べるとしたら、迷わずAK(AKM)を選ぶ。 第二候補としてはガリル、第三候補はK2だ。 だが、実戦では、正規軍も非正規軍も、なかなかそう自由に銃の選択はできない。 K2は日本の89式小銃が「日本の自衛隊限定」という性格を帯びるのとは違い、海外へも輸出し、フィジー、ペルー、ナイジェリアで採用されている。 ![]() 韓国軍制式突撃銃 K2。 まるでM16とFALとFNCとガリルとG3を足して割ったような銃。
<トイガンについて>実銃ではややもてあまし気味のMC51/7.62mmだが、トイガンの世界では別物だ。 東京マルイが発表したMC51は、発売以来順調な販売成績を続けている。 それは、何よりも取り回しのよさと、短銃身にもかかわらず良好な命中精度を備えたモデルであることがサバイバル・ゲーマーに歓迎されたからだ。 マルイMC51はまさにサバイバル・ゲームのためだけに生まれたようなトイ・ガンといえる。 しかし、マルイのネーミングには齟齬がみられる。なぜならば、H&K社はMC51を製造していないからだ。MC51を製造したのはH&Kではなく、英国F.R.オードナンス.インターナショナル社だからだ。 さらに、HK51というのはコマーシャルタイプのH&K社HK91を米国においてMC51風にガンスミスが改造した物のことである。 だから、マルイの製品はHK51ではなくオードナンスのMC51のレプリカであるといえる。 マルイMC51は、EG-700ハイトルク・モーターを標準で搭載し、多弾数マガジンはG3と共通のもので500発装填できる。 海外ではMC51のみで武装したサバゲ・チームもあるくらいで、それほどMC51はサバイバル・ゲームに特化した性能を持っているといえる。 また、命中精度は、ノーマル電動ガンでは群を抜いている。 しかし、欠点がないわけではない。 実銃と同じくG3をコンパクト化したため、パワーソースのバッテリーが小型のものしか使えないのだ。 また、マルイG3多弾数マガジンの欠点として、BB弾を入れるフタの部分がM16のようにスライド式でなく持ち上げオープン式のため、予備マガジンをマガジン・パウチに保管したままフィールドを走ると、フタが勝手に開いてしまい、パウチの中がこぼれたBB弾だらけになってしまうことが挙げられる。 もっとも、レギュレーションで1ゲーム500発以上携帯できないルールの場合は、最初から500連マガジンを銃に装着しているので差し支えないのだが、携行弾数フリーのルールでは不具合が生じる。 私の場合は、やむなく、BB弾を装填した後にフタをセロテープでとめるようにしている。 また、東京マルイの製品全般にいえる「剛性のなさ」についてだが、これはG3やSG-1が首周りが弱いのに比べて、MC51では全長が短い分、首周りの剛性に心配はない。 さらに、首周りの負担を軽減させてやれば、レシーバーを強化せずとも何ら不安は残らない。
<チューン・ナップ>チューン・ナップと呼べるほどのことはしていない。 主な改造要件をまとめると以下の通りだ。 1.バッテリーは大型のものを搭載できるようにする。 2.首周りの負担を軽減させる。 3.パワーアップとトリガーのタイムラグの縮小。 4.近〜中距離での集弾性を上げる。 5.主観的に見た目を「かっこいい」ものにする(笑)。
で、いじくってみたら、こんなん出ましたぁ。(上の写真) フィールドで使ってみると、ノーマルのときよりホールド感がよくて、Good! Good! 改造点は以下の点。 1.バッテリー容量の増幅 ハンドガードの中に収めるミニ・バッテリー仕様をやめて、ラージ・バッテリーとするためにマルイ純正G3ストックをつけて、これに8.4V1900mAラージ・バッテリーを収めた。 これには実は何の加工もいらない。MC51のレシーバー・エンドにはストック用の配線が標準で施されているからだ。従って、ストックをつけてバッテリーをつなぐだけ。 だが、しかし!である。東京マルイに黒色ストックの在庫がゼロ。問い合わせた時点でいつ入荷するかわからないという状態だった。しかたないので、カスタムショップに片っ端から電話してストックの在庫を問い合わせて、やっとこさ入手した。 同時に、以前マルイから限定発売されたMCカービンのハンドガードをカスタムショップから購入。クーリング・ホールの空いた実物風の物だ。
2.首周り首周りの負担軽減は、ハンドガード内にバッテリーをつながないことで自然と解消できている。 3.パワー・アップとトリガーの切れ メカボックス内、調整済みM100不等ピッチスプリングを組んで、シリンダー・ヘッドを吸気効率のよいものに変更。ノズルは耐久性の問題からノーマルを使用した。各ギヤには数種類のグリスを使用し、モーターをEG-1000に交換して、それに合わせてセクタをマル秘チューンで加工。 モーターをハイトルクモーターに換装することにより、セミオート時のトリガーの「切れ」を向上させている。8.4Vバッテリーでもかなりシャープな反応を示すが、9.6Vに電圧を上げたなら更にトリガーの切れが増すことだろう。ハイトルク・モーター+高電圧のセッティングは、あくまでもセミオートにおける駆動力=初期回転力を増幅させるもので、ギヤにより減速されたフルート時の回転数を上げるものでも弾速を上げるものでもない。 サバイバル・ゲームでの使用を想定しているので、パワーは1ジュールを大幅に超えない初速をセッティング目安とした。 4.中距離集弾性の向上 マルイ・純正バレルはとてもよくできたものなのだが、今回は噂のTNバレルを装着してみた。近距離はともかく、遠距離での集弾性はよろしくないと巷間で噂されるバレルだが、どんなものであろうか。内径が純正6.08mmに対してTN6.04mmで、フロート効果がなくなってBB弾が内部接触したときのことを想定してか、内部はテフロン・コーティングされている。 実際に使ってみると、XM177E2にTNを装着して25mでの集弾結果よりも、MC51にTN装着の方が集弾性向上がみられた。理論腔長の問題だろうか。ピンポイントとはいかなくとも、このMCはグルーピングがかなり狭い。ゼロインの後、フルオートで撃っていて狙ったところにすべて着弾するので気持ちよい。25mでは、コーヒーのマグカップに全弾命中する。 TNバレルを装着した場合に20mオーバーのディスタンスにおいてグルーピングが低下する最大の理由は、理論腔長の問題ではなく、インナーバレルの暴れによるものではなかろうか。 狭い内径のTNの場合、バレルの振動によりチャンバーからマズルに向かったBB弾はバレルの内壁にぶつかりながら進むことになる。 マルイ・ノーマルが6.08内径でフロート効果を得る設計思想に対し、TNは内部をテフロンコーティングにより「接触」を前提とした設計思想になっている。 しかし、バレルが暴れる性質が顕著なタイプの電動ガンの場合、TNの設計思想が返ってアダとなって弾着のばらつきにつながるのではないかと推測できる。 マルイ純正バレルは、マルイの電動ガン専用であるだけに、マルイ製品一般にマッチングがかなり良い。 しかし、振動が少ない機種においてはTNバレルはその効果を発揮する。 TNバレル装着にあたっては、装着しただけで初速が3〜5m/s上がるので、注意が必要だ。
5.スタイル 案外気に入っている(上の写真)。サブマシンガンというよりアサルト・カービンといった感じに仕上がった。サプレッサーももう少し長いものに交換したら一層しまるかも。 スタイルもさることながら、ストックと短銃身の合うこと、合うこと。携行するときや、クイック・サイティングの際にとても使いやすい。
とにかく、ゲームでの使い勝手が非常に良好な電ガンが出来上がった。 初速は2月の海抜0m地点で0.2gBB弾を使って 平均98m/sec。気圧の低い高地での使用や、 低気圧の日には1ジュールを超えてしまうかも しれない。ぎりぎりの1ジュール・チューンと いえる。あと3m/secほど落としたいところだ。 <追記> 2008年5月5日、銃刀法改正並びに広島市内での ゲーム・レギュレーションに適合させるべく、 0.2gBB弾で最高初速が89m/s以下になるように 再セッティングしました。
<トラブル発生>なんと、ゲーム中にストックにあるスリングとめ金具のピンが吹っ飛んでどこかに行ってしまった。よくある話だそうな。。。 ま、いいか、とスリングを直接ストックに巻きつけることにしたが、何とこの方が使いやすい。以後、全く直す気なし(笑)。 それと、フロント側のスリングとめのランヤード・リングも亜鉛ダイカスト製だから、ある日突然ポキリといってしまいそうだ。これはカスタムショップから出ているスチール製のものに交換した方がよいかも知れない。 さらに、ストックとレシーバー本体を固定するピンもノーマルではダイカスト製であるので、ここもスチール製のものに交換したほうが無難だろう。 完成したMC51は勝手に「MC51(改)HK51AFカービン」と命名した。 かなりゲームで使ったが、スリング用のピンが無くなった以外は、機関部・外装ともにトラブルは皆無である。 とにかく、使いやすい。 うむ、100点満点!! 英国海兵隊の選抜精鋭部隊のSBS(スペシャル・ボート・サービス)が使うMC51/G3はどういうものか、という想定のカスタムもこのMC/HKカービンから発展させることができる。 まったく、お手軽カスタムの典型みたいなものだが、これはベースの実銃G3が豊富な種類に対応できるシステム化された優れたものであることをトイガンでも体現できることであり、なんとも楽しい。 実は、次回はM16マガジンを使えるように改造したHK-G41カスタムを作ろうかと目論んでいるところだ。 (Jan,18.2003:by元木正太) ![]()
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| ガンモ所有のトイガン |